プロローグ

4600年前ルシューダ地方の大都市ハイルンウェルグに 突如舞い降りた漆黒の巨大な竜、ダークバハムートのダークブレスの一撃で 一瞬にして街は消え去った その攻撃を受けたあと生き残った人々は 黒魔法を操る種、暗黒の力が宿ったのだ 暗黒の力が宿ってしまった人は悪とされ、神を信じることも許されず 理由もないままに遠く険しい地に隔離された その地をマ・ナハージャル、すなわちフェミル語で『悪魔の翼』と呼んだ 人々は荒れ果てた大地を耕し、木を植え、晴れることのない空にも 届かない神の声にも負けじと自らの生命を 大切に新たなこの場所でも生きると決めた 長い長い日々が始まる  あれから幾たびの闘い、争いと4400年の時を経てマ・ナハージャルは 目を見張るほどに発展した大都市になった。 そしてある一人の魔術師があの古代の日に封印された ダークバハムートを眠りから呼び覚ます準備を始めた 『辛く長い夢だった。先祖から今へ、しかし今をこのまま夢で 終わらせるわけには行かぬ。今こそ我ら暗黒の力を解き放ち 光に裁きを下す時だ』 決して交わる事のない光と闇の闘いが始まろうとしている そう… 「漆黒竜と大魔術戦争」 が…